LS-XHLにDebianをLinux PCからインストールする話

はじめに

LS-XHLシリーズにdebianをインストールしてから たまに遊ぶ程度であったが、 同じアーキテクチャの玄箱PROからのインストールよりも、 より一般的なPCからインストールできた方が 役に立つこともあるだろうと考え、 ここにmemoとそこで用いるファイルを置くことにした。

ただし、お遊び用のdebianシステムであるため、 もともとのLS-XHLに実現されていた機能はまったく存在せず、 単にネットワークからログインできるだけというものとなっている ことに留意してほしい。

もしそれ以上の何かが欲しい場合は、 インストール後に適当に設定・導入などすると良い。

前提

まず以下の機器が必要である。

  1. Linuxの動くPC(USBポートの空きがあること)
  2. 分解されたLS-XHL
  3. LS-XHL用Debianを導入するための空のHDD/SSD
  4. USB-SATAの変換ケーブル+HDD/SSDの電源(HDD/SSDをPCに外部接続するため)
  5. dhcpサーバの稼動しているネットワーク環境

以下の記述において、外部接続されたHDD/SSDは "sdb"として認識されることを前提とするため、 もしこれが異なる場合は適切に読み替えること。

また、以下の手順は(パスワードが設定されていないも同然なので)、 安全なネットワークの内部で行うことも前提の1つである。

手順

  1. PCにUSB-SATAの変換ケーブルを介して、HDD/SSDを接続する。
    この時、PC上で、
    # cat /proc/partitions
    
    と打って出てくる結果を見て、接続したHDD/SSDが sdbであることを確認すること。
  2. パーティション設定
    このあたりは玄箱PROの時と同じである。
    # parted /dev/sdb mklabel gpt
    # parted /dev/sdb mkpart primary 0 100
    # parted /dev/sdb mkpart primary 100 10000
    # mke2fs -I 128 -j /dev/sdb1
    # mke2fs -j /dev/sdb2
    
    必要に応じてパーティションの大きさを変えたり、 swapその他用の新たなパーティションを作成するなどしても良い。
  3. "/boot"パーティションの設定
    "/boot"パーティションとなるsdb1をセットアップする。
    1. こちらで作成したカーネル(2.6.31.1)の ファイルであるuImage.buffalo空のinitrdであるinitrd.buffalo をダウンロードしておく。
      これらは LS-XHL用のカーネルをコンパイルする話 で作成したものである。
    2. sdb1パーティションをマウントし、そこに先ほどダウンロードしたファイルを移動する。
      # mount /dev/sdb1 /mnt
      # mv ./uImage.buffalo /mnt
      # mv ./initrd.buffalo /mnt
      # umount /mnt
      
  4. "/"パーティションの設定
    "/"パーティションとなるsdb2をセットアップする。
    1. こちらで作成した システムイメージをまとめたファイルbase-lenny-lsxhl-20100423.tar.bz2をダウンロードしておく。
    2. sdb2パーティションをマウントし、 そこに先ほどダウンロードしたファイルを展開する。
      # mount /dev/sdb2 /mnt
      # tar xjvpf base-lenny-lsxhl-20100423.tar.bz2 -C /mnt
      # umount /mnt
      
  5. 起動
    設定したHDD/SSDをLS-XHLに接続し、 電源とネットワークをつないで起動する。
    しばらくすると、青いLEDの点滅が止まり、 その後DHCPサーバからIPアドレスを取得するはずである。 MACアドレスを鍵にDHCPサーバ上で調べるなどして、 このIPアドレスをメモすること。
  6. ログインと設定
    調べたIPアドレス(以下では仮にxx.xx.xx.xxと記す)に対し、sshでログインする。
    # ssh root@xx.xx.xx.xx
    
    rootの初期パスワードは"lsxhladmin"としてあるため、 これを入力してログインする。 ログインしたらまずpasswdコマンドでパスワードの変更を行う。
    # passwd
    
  7. その他設定
    後は適当にdebianパッケージのインストールなどすればよい。
    # apt-get update
    # apt-get upgrade
    
    udevとか入れた方が良いかもしれない。
    # apt-get install udev
    
    また、ホスト名なども変えると良いだろうが、 その辺の説明は省略する。

その他・注意事項